ぽかぽかする5時間目。席が窓際の俺は、うとうとしそうになる。
あぁ、そうそう。
俺の名前は菊丸英二。
今、数学の時間だったりする・・・あぁ、眠い。
斜め前には、不二がいる。
不二は俺と同じテニス部で、クラスメートだ。
不二の肌は白く、髪は細く・・・女の子の憧れの的のようだ。
そう・・・俺と不二は友達なんだ。
いままでも、つらい事があったら相談し合っていたし・・・よく遊んでいたし・・・・とにかく良い友達同士だった。
でもある日、テニス部の生意気ルーキー越前から言われたんだ。
「先輩と不二先輩って・・・仲良すぎっすよね?」
「にゃぁ?そりゃ、同じ部活に同じクラスだもん。よく一緒にいるのはあたりまえじゃ〜ん。」
「・・・・。」
「?どったの?おチビ!?」
「そうじゃなくて・・・」
「何?」
「英二先輩・・・不二先輩のこと好きでしょ!」
「・・・・・。好きだよ?不二、優しいし・・・良い友達!」
「もういいっすよ。」
越前は厭きれたようにため息をつく。
「おチビ、変なの!」
「・・・先輩は・・・恋愛感情ないってことっすよね?」
「・・・?不二に?」
「そうっすよ。」
何故だかドキっとした。
フジハ、イイトモダチ
「・・・な、ないよ。」
「ふ〜ん・・・じゃ、遠慮なくもらうよ。」
「え?ちょっ・・・もらうって!?」
越前はスタスタと歩いていった。
本当に・・・変なおチビ・・・。
不二を・・・もらうってことは・・・不二と付き合うってこと!?
そんなの・・・ありえない。
おチビは不二のことが・・・好きなの?
それは、先輩後輩としてではなく・・・・。
ありえないって。
でも・・・何だか心が痛い。スカスカする。ドキドキする。
不二を・・・・
不二を渡したくない。
優しい笑顔、一生懸命な姿、白い肌、細い髪・・・すべて・・・
フジトハ、イイトモダチ
フジトハ、ヨキライバル
フジトハ、ナカヨシノクラスメート
フジトハ・・・・
「・・・・ジ?」
ん?考えてるのにぃ〜・・・邪魔しないでほしいにゃ。
「英二っ!!」
「!?」
「クスっ。よく寝てたね。もう5時間目終わったよ?」
「ん・・・寝てた・・・の?俺・・・。」
「ぐっすりね!先生もあきれてた。」
「も〜!起こしてくれたらいいのにぃ〜!!」
「あはは!ごめん、ごめん。気持ち良さそうに寝てたからさ。」
「・・・・。」
「・・・?何?顔に、何かついてる?」
「あっ・・・にゃんでもない!!」
「?変なエージ。ほら、今日は5時間目までだよ?部活行こっ!」
「う、うん」
ちょっと俺を動揺させる不二の笑顔・・・。
俺たちは友達・・・・。そう、友達なんだ・・・。
ってことで・・・何だろう?この話。(笑)
菊ちゃんが・・・不二のこと・・・好き?
って気づくか気づかないか・・・みたいなところを表現してみたのです。
ぬるいね!
ま、たまにはいいでしょう。
