さっきまで繋がっていた君と


ずっと一緒にいたいと思ったんだ・・・・


跡部と一緒にいられなくなることが


さみしくて・・・・


どうしても、離れていたくなくって・・・・






今日は・・・このまま一緒にいたい・・・・







こんなお願いをしてしまったんだ。









































朝焼け


























































「・・・・不二?」


ここは夢の中?
跡部の声が聞こえる・・・
あたたかい・・・・
そう・・・この感じは君に抱きしめられているときの温度に似ている


「・・・・起きろ?」


・・・・やだよ・・・・。
だって、ココは僕にとって幸せな空間なんだもの。
起きたら・・・その瞬間崩れてしまうでしょ?
そんなの嫌だよ・・・・。


「・・・・お前、朝練どころか学校もサボる気か?」


・・・・んっ?
朝練と・・・学校をサボる?
そんなわけないじゃない・・・ここは僕の家。
あと少しで起きれば、両方間に合うじゃない。
















「不二!」



一際、大きな声がして・・・僕は、目をゆっくりと開けてみる。
視点が、うまく定まらない。


「お前・・・気持ちよく寝すぎだぜ?俺様にも朝練サボれってか?アーン?」


あ・・・れっ?
ここ・・・僕の部屋じゃない・・・
だけど、見慣れているこの部屋、このベッドは・・・跡部の・・・?


「何で・・・・跡部・・・?まだ・・・夢・・・?」

「・・・・何、寝ぼけてんだよ。お前が、一緒にいたいって言ったんだろ?昨日の夜。」



あぁ・・・そっか・・・・。

いつもなら・・・お互い、朝から練習があるし・・・
家も遠いし・・・・
連休ならともかく、休日明けは、家に帰っていたんだ。
本当は一緒にいたかったけど・・・
そんなことを言って、跡部を困らせたくなかったから。


だけど・・・・
昨日は、母も姉も出かけていて・・・帰っても一人であることを知っていた。

真っ暗な家
僕しかいない家
さみしい
サミシイ

どうしても・・・帰りたくなかった・・・・
跡部と繋がった幸せな時を・・・ほんの少しの時間でも感じていたかった・・・
ひとりに・・・なりたくなかったのだ。




僕の髪を手ですく跡部は・・・・
跡部は、もう制服のズボンとシャツを着ている。
その手をぎゅっと掴む。


「・・・・不二、どうした?」



マダ、ハナレタクナイ



「・・・・不二?」

跡部の手を、自分の頬に当てる・・・
ほら・・・あたたかい。
寝起きで、僕の体が温まっていないから余計に感じる君の体温


「・・・・学校に遅れるぜ?」

「・・・・うん。・・・でもね・・・?」

「・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・。」

「ククっ・・・そんな上目遣いの瞳で俺を見るなよ。・・・欲情しそうだぜ。」

「・・・・してもいいよ?」

「・・・・アーン?」

「・・・・だって、そうしたら・・・まだ離れないで済むもの。」

「・・・・・・・・・。」


跡部が布団に入ってくる。
そして、僕をきつく抱きしめた。
何だか・・・また眠くなりそうなくらい・・・
ほっとできる場所。

僕は跡部の胸に顔をうずめた。
彼のワイシャツをしっかりと握る。


「ずいぶんと甘えるじゃね〜か。」

「・・・・・・。・・・・跡部?」

「・・・ん?」

「・・・大好き。・・・大好きなんだ。」

「・・・・知ってる。」

「・・・ごめんね?」

「・・・・何が?」

「昨日。・・・我が儘言って・・・泊まって・・・。」

「ククっ・・・顔見せろ。・・・こっち向けよ。」



見上げると、跡部の綺麗な顔がとっても近くにあった。
跡部は、僕の顔が自分のまん前にくるように、僕を上へ持ち上げた。







すぐ近くで跡部の吐息がする

おでことおでこがくっついて・・・

鼻と鼻がくっついて・・・・

跡部の手が僕の頬に触れて・・・

僕が目を閉じて・・・

最後に唇と唇がくっつく


「んっ・・・ぁっ・・・・。」


そのうち跡部の舌が僕の唇を割って入ってきて

僕は彼の首に手を回す


「・・・ふぁっ・・・・はぁ・・・」


それが・・・何回も繰り返される

だんだんと身体が熱くなって

跡部のことしか考えられなくなる



君もそうなのかな?

そうだったら嬉しいな・・・・・











































「・・・朝練、行かないの?」

キスの嵐は去って
僕は、また・・・愛する人に抱きしめられた。

「行かね〜・・・。」

「・・・・ごめん・・・。」

「お前が謝る必要ね〜だろ?昨日のこともな。」

「・・・・えっ?」

「俺も・・・お前と一緒にいて〜んだよ。」


耳まで真っ赤なのは、僕も跡部も同じ
すぐにまた・・・キスの嵐がやってくる。








































・・・・甘っ!!!!!(笑)
不二を、全然強気でない、本格的に受けverで書いてみました。
ちょっと強気な不二の方が個人的には好みだけど・・・
毒っ気のない不二もかわいいことが判明。