記憶の道標 Story♯00 暗闇と天使
なんだか、頭がズキズキする。いや、そんなもんじゃない。頭から火が出るのではないかというくらい熱くて・・・重い。
ここは、どこだろう?
視界がぼやける・・・。足元がふらつく・・・。
なのに、何で足は動いているのだろう?休みたいよ。
そう、休みたいんだ。
なのに、僕の足は止まらない。まるで、何か恐ろしいものから逃げるかのように。
ザッザッザッ・・・・・。
周りから聞こえる音は僕が歩く音のみ。
こんなに静かで暗い夜は、めったにないな。
いつもは、人が笑う声・叫ぶ声・ケンカしている声・電車の音・クラクション・・・・色々な声や音が耳の中に入ってくるのに・・・。
今夜は、こんなにも静かだ。
いつもは、夜でもピカピカ光る蛍光灯や看板のネオンが僕を照らすのに・・・・。
今夜は、こんなにも暗い。
なんでだろう・・・・なんで・・・・・。
やっぱり、体調が悪いのかな?だんだん、意識が薄れていく。
そう、最後に見えたのは・・・
こんなにも暗い夜なのに光に照らされた、かわいい少女の天使。
そう、最後に聞こえたのは・・・
こんなにも静かな夜なのに・・・・・。
序章です。
ここでの僕=不二。
どうしよう。この先の展開・・・(おいおい)
